出産のその時は、本当に感動の瞬間です。そんな瞬間にご夫婦で味わいたいと考えられるご夫婦も多いと思います。立ち会ったことで命の大切さを感じたとパパもいらっしゃいますし、子育てに積極的に参加するパパも…
私自身の経験も含めて、立ち会い出産について色んな意見をまとめてみました。
立ち会い出産の制約ってなに?誰に立ち会ってもらう?
立ち会い出産にはいくつか制約があります。産院の規約によりますが多い例が、以下の2つです。
- 産院主催の両親学級に参加した人だけ認める
- 自然分娩(経腟分娩)の場合にのみ認める
ちなみに帝王切開での出産に関しては認めない産院が殆どです。
誰に立ち会ってもらうかですが、一番多いのが、夫が出産に立ち会うケース。次いで、実母や義母のようです。実母や義母は同性で、それも出産経験のある先輩ですからね。不安も陣痛による痛みも同性の母親なら安心して頼ることが出来る事が、母親に立ち会って欲しいと思う理由のようです。
それぞれのお産と夫の立会い
私が出産時に10日ほど入院していた間、お産が立て続けにありました。分娩室から聞こえる悲痛な叫び声も多々聞きました。今でも印象に残っているのが、あまりの痛さに「殺す気か〜〜!」「ぎゃ〜〜!!」「死ぬ〜〜!!!」など…私の様に帝王切開で術後に痛みと戦うのとは違って、お産の壮絶さを感じました。
分娩室前には、顔面蒼白の男性がソファで横たわっていたり、病院に呼ばれて直ぐに駆け付けたけどお産に間に合わず立ち会えずにションボリしている方など、生命誕生の瞬間は色んなドラマがありますね…あの産院での数日間は私にとって貴重な体験となりました。
夫の立ち会いを希望するなら…
今、いろんなスタイルの出産の形がある中、事前に自分はどんな出産をしたいのか、「バースプラン(出産計画)」を考え、旦那様とも相談をされ、旦那様の意見もしっかり聞く事が大事だと思います。
ママは立ち会いを希望するけど、旦那様は「見たくない」という方もいらっしゃいます。逆も然りで、「壮絶な姿を見られたくない」や、いきんでいる姿を見られるのが「恥ずかしい」というママもいらっしゃいます。
出産は大事な命の誕生の瞬間です。立ち会うなら旦那様にも覚悟は必要です。出産を記念に残そうと、ビデオ撮影や写真を撮ることに必死になるのも考えものですし、医師や助産師さんの邪魔になる場合もあります。最悪の場合、赤ちゃんを危険にさらす可能性だってあるのです。
出産に立ち会うと決めたなら、その際の旦那様の役割は出産する妻のサポートです。撮影会や見学者気分の立会いなら、しないほうがいいです。その後のご夫婦の在り方まで左右する場合もあるので、しっかり話し合う必要がありますね。
夫の立ち会い出産が叶わなかった例
私の周りには立ち会い出産を希望していた家庭がいくつかあります。ですが叶わない場合もあるのが現実です。そんな現実も知って頂きたいので、叶わなかった一番身近な例をご紹介します。
【私の妹の場合】
陣痛がきてそろそろ産まれる!っという時に、妹(母体)の血圧が急激に上昇。母子共に危険な状態となり、急遽NICU(新生児集中治療室)のある病院に救急搬送されました。搬送先の病院で緊急帝王切開での出産となり、立ち会いどころでは無くなってしまいました。
【私のお友達の場合】
破水から分娩までお医者様もビックリなくらいの超スムーズ出産で、産院到着から分娩終了まで2時間弱。旦那様の立ち会いは間に合わず叶いませんでした…
【いとこの場合】
従姉の出産に従兄弟が立ち会ったものの分娩の途中で従兄弟の具合が悪くなり、分娩室を出て別室で待機。結局感動的な取り上げの瞬間にその場に不在で立ち会えませんでした。
いずれも、懸命に務めるお医者様や助産師さん、日々進歩する医療のお陰で緊急事態をも乗り越え、無事に出産し母子ともに今も元気に過ごしています。
命の感動の仕方は人それぞれです。もし現実に立ち会えなかったとしても、『立ち会えなかったからダメだ』と決して思われずに、どんな形であってもその後もご夫婦で力を合わせて欲しいと思います。
まとめ
- 立ち会い出産を希望するのかしないのかを含め、どんなお産を望むのか旦那様と一緒にバースプランを考えよう
- 立ち会い出産を希望するなら、そのための準備と心構えをしっかり
- その産院はあなた方ご夫婦のバースプラン全て叶えられるのか、産院と綿密に話会いをしましょう
- 立ち会い出産に関しては、緊急事態が発生する場合もあるから「絶対」ではない事を理解しておこう