盆栽が今、見直されています。
海外や若者の間で人気ですと、ニュースで話題になっています。
BONSAIと呼ばれ、世界中で嗜む人が増えてきました。
また、海外の評価ばかり気にするのはどうなのか、という意見もあります。
そう言うのも分かるなと思いました。
なんだか違う気がしますね。
海外の人気に関係なく、日本人から自主的に興味を持って欲しくなります。
盆栽と聞くと、年長の方の趣味と思われがちですね。
そうでもありません。
最近は花屋で、ミニ盆栽なども売られるようになり、インテリアとして手軽に若い人も、始められるようになりました。
まず盆栽は単なる鉢植えと違い、大樹と山水を一鉢の中で表現する芸術でもあります。
自分なりの美しさやこだわりを作りたい方には、特におすすめです。
盆栽の人気は時期ごとに変わる
春の目玉は、なんといっても桜の盆栽です。
玄人の愛好家よりは、初心者に好まれやすいです。日本人に一番人気の花なので、最初に目に留まりやすいのも、分かる気がします。
まず盆栽の中で、定番は「松柏盆栽」と呼ばれる、松などの常緑針葉樹です。
桜はこれとは別の「雑木盆栽」に入ります。
芽吹きや落葉が楽しめますが、その中でも「花物」と呼ばれる小ジャンルに含まれます。
母の日の贈り物として、早めに購入してプレゼントにする人も、最近は増えているようです。
いまはネットショッピングで手軽に買えるので、見ていると華やかでわくわくしてきます。贈り物としてもいいですが、自分でもほしくなってきますね。
季節を楽しめる
桜の盆栽は季節がら、新年度のお祝いとしてもおすすめです。
まず手に取りやすく、身近な花で、季節の変化を楽しめるので、とっかかりとしては非常に良いですね。
桜といえば、咲き誇る姿もきれいですが、花弁がこぼれて散っていくさまも、儚くて美しいですよね。
あれが自室で見られるというのは、少し豪華な気分になります。
床の間もいいですが、モダンな黒い棚の上でも、置くと映えそうです。
散った後は葉桜になります。
鮮やかな葉色が、季節の高揚を感じさせますね。
更に経つと次第に紅葉してきます。
落ちていくと、根元の枯れ葉でわびさびを感じますね。
またしばらくすると、つぼみが準備を始めます。
つぼみが膨らんでくる様子を想像すると、咲くのが待ち遠しいですね。
こうして一巡すると、また咲きはじめ、季節の訪れを教えてくれます。
盆栽に自然を感じる
桜に限らず、盆栽は上から見下ろすのは嫌われます。
横から全体を眺めた後、根元から徐々に上へと見ていく方が、より楽しめます。
一本の大きな木がそこにあるからです。
桜を見上げた時、木の下を歩く自分の姿も見えそうです。
最初は幹肌の若い木でも、鉢の中で年月が経つうちに、様子が変わっていきます。
鉢の中に閉じ込められた根が、力いっぱい生命を行きわたらせます。
樹齢の長い木でしたら、人間よりはるかに生きるので、何世代にもわたって継承できる記憶と財産にもなります。
小さな木のままでも、貫録を帯びた幹になるのは、人間と長くつきあっていった盆栽だという証拠です。
木の一部ではなく、全体で一本の木です。
根の盛り上がりや苔も、一鉢ずつ違う趣があります。
一つとして同じものはありません。
剪定や針金かけなどの人の手が加わりますが、自然への畏敬が出てくるのが盆栽です。
盆栽に向いている桜の種類
旭山桜は初心者向きで、可憐な薄紅色の八重の花が、たっぷりと咲きます。
人気が高く、小ぶりで盆栽に向いている品種です。
桜盆栽の中では、一才桜とも呼ばれます。
南殿桜も人気があり、枝振りや幹の曲りに趣があります。
八重の花も大きく薄紅色で、全体の見ごたえありです。
京都御所の紫宸殿(南殿)の前庭にあるのが名の由来と言われています。
左近桜とも呼ばれます。
御殿場桜は、勢いよく上に伸びる幹と枝に特徴があります。
日陰に強く、寒暖にも強い、育てやすい品種です。
一重の薄紅色の花が咲き誇る、生垣などにもよく使われる身近な桜です。
寒桜は、暖地では早くも、一月中旬から二月頃には一重の大きめの花が開きはじめます。
有名なものに、さいたま市大宮盆栽美術館で所蔵の、太くうねった幹から大きく枝分かれする、見事な一鉢があります。推定樹齢は85年だそうです。
八重紅枝垂(ヤエベニシダレ)はその名の通り、流れるように垂れる枝が特徴の品種です。
なんといっても枝が美しいため、小さな濃紅色の八重の花が散った後、枝振りも見ごたえありです。
明治時代に仙台市長の遠藤庸治氏が仙台市内から普及に努め、平安神宮にも献上されたことで有名です。
そのため遠藤桜とも呼ばれます。
まとめ
1.盆栽の人気は時期ごとに変わり、四月は桜が人気になる。
2.季節を楽しめるので、一鉢でも色々な景色を楽しめる。
3.盆栽に自然を感じると、どこか畏敬と造形美も見えるようになる。
4.盆栽に向いている桜の種類はいくつもあるが、おすすめはこの5種。
自分で育てた桜でお花見を楽しむことも、盆栽ならできます。
盆栽に興味がある方は、まずは身近な花である桜から挑戦も、楽しそうですね。