みなさんは街中でしっぽが折れてる猫を見かけたことはありませんか?もしかして虐待にあったのか、とか、何かの病気!?なって思ってしまいそうですが、実際はもともとそういったしっぽの猫なのです。
「かぎしっぽ」とも言われ、特に東南アジアで多くみられる猫ちゃんです。しかもこのしっぽが折れてる猫たちは、「幸運を呼ぶ」と言われているとても縁起のいい猫なんですよ!
病気じゃなかった!遺伝によって「幸せを呼ぶ猫」に
ねこのしっぽというのは通常20センチから30センチ。しかしそれが折れてるのがかぎしっぽの猫。しっぽには元々小さな骨が18個~24個ほど繋がっているのですが、その中のひとつが変形してしまうと折れてるように見えるのです。
東南アジアにこの猫が多いのは、遺伝が原因で産まれ付きなので、病気というわけではありません。そしてこのくるんと折れ曲がったしっぽは、キュートでとっても可愛いんです。
この折れてるしっぽの持ち主である猫ちゃんたちは、そもそもどこから日本にやってきたのかというと、オランダから長崎へやってきたという説が濃厚。
遥か昔に貿易船に一緒に乗ってきた猫のしっぽが折れていたとのことで、今でも長崎県にはしっぽが折れてる猫が多いみたいですよ!そしていつからか「幸せを呼ぶ」というジンクスが付き、しっぽが折れたまま産まれてきた猫はたくさんの人に喜ばれることになったのです。
しかもこのジンクスは日本だけではなく世界中で言い伝えられているとのことで、とても有名な話なんです!
猫のしっぽが折れて産まれてくるのは単に親の形質が遺伝しているから
ではどうしたら折れてるしっぽが遺伝するのかというと、確率論なのですが、長いしっぽの猫と短いしっぽの猫を掛け合わせると高確率でしっぽが折れてる子猫が産まれます。
日本にいる折れてるしっぽの猫たちは、ほとんどがこういった先天性の理由で産まれてきます。交配させる時にわざとしっぽの長さが違う子同士を掛け合わせる人もいるぐらい、猫好きの人たちの中では折れてるしっぽが人気なんです。
江戸時代では猫は妖怪になると恐れられていた!?
今ではどんな家庭に猫がいても当たり前の日本ですが、実は猫が当たり前のようにペットとなっていったのは江戸時代の頃から。その頃から猫のしっぽが折れてるのは人気だったようで、その理由は今のように幸せを呼ぶというジンクスよりも、「妖怪にならない(なりづらい?)」との理由だったそうです。
特にしっぽの長い猫は、しっぽが二股に分かれて妖怪になってしまうとの言い伝えがあり、しっぽが折れてる猫に関しては、そういった心配がないということで安心されていたんだとか。
猫からしたら、しっぽが長いだけで妖怪扱いされたら迷惑極まりないですね。
もしも後天性でしっぽが折れてる場合にはすぐに病院へ
これで街中でしっぽが折れてる猫を見かけても、あ、幸せを呼ぶ猫だー!と気楽に思えますが、中には本当に事故などでしっぽが折れていることもあるので要注意。
小さい時に他の猫に噛まれたり、交通事故や、高いところからの落下などでしっぽが本当に折れてしまう猫というのも一定数存在します。ほとんどは先ほど説明したような先天性ですが、子猫はしっぽの骨が柔らかいので、事故などで折れてしまいやすいんです。
もしも事故などでしっぽが折れている猫を見つけた場合には、すぐに動物病院へ連れていってあげてくださいね!
曲がっていたり折れていたり、猫のしっぽは注目してみると色々な種類のものがあります。しかしどんな猫も愛らしく、とっても魅力がありますよね!みなさんも街中でかぎしっぽの猫ちゃんを見かけたら、可愛がってあげましょう。
きっと幸運をもたらしてくれるでしょう。