皆さん「このプロジェクトのコアはここだ。」や「あの人はコアなファンだ。」また「コアユーザー」など、「コア」または「コアな」という言葉を耳にしたことがあると思います。割とよく聞くフレーズだと思いますが、意味を知っていますか?
“どういう意味?”と聞かれたときに、迷ってしまいませんか?–よく使っていても、いざとなると答えられない方も多いと思います。
今回はこの「コア」「コアな」について意味や使い方を解説したいと思います。
「コア」そのままの意味
まずは「コア」という英語のそのままの意味です。英語では「core」。そのまま訳すと「核」「核心」「中心」「芯」などと言う意味です。
地球だったら一番の中心部を指しますし。“パソコンのコア”はCPUのことを言います。なくてはならない一番中心となる部分のことを指すということですね。ですから「このプロジェクトのコア」であれば、その事業の一番中心にある考え方ややり方に当たります。
“大事な”また“大切な”部分などの言葉よりももっと強い意味で使われます。それが無くてはそのものが成り立たない、言い換えるなら“なくてはならない部分”となります。
「コア」のもう一つの使われ方
もう一つの使われ方は「中心となる」と言う意味で使われる場合です。「コアユーザー」などがこれに当たります。
コアユーザーとは、そのサイトや市場などにおいて“中心となっている”“いなくてはならない”客(ユーザー)のことを言います。収益の貢献率の高い、いわゆる“もうけさせてくれる客”で「固定客」と訳される場合もあるようです。マーケティングの世界で「コア層」と言われる部分です。
ヘビーユーザーと言われる場合もありますが、ヘビーよりも重い意味で使われています。また反対の意味を持つのは「ライトユーザー」や「カジュアルユーザー」で、ゲームの世界でもよく使われている言葉です。
「コア」本来の意味から派生した形容詞
元々の言葉から派生したもう一つの意味は“妥協しない”や“筋金入り”などと訳されます。そしてそこから最近使われ始めたのが「コアな」と形容詞として使うやり方です。「コアなファン」や「コアな趣味」という使い方がそれに当たります。
ファンの中で、中核をなす人を指す場合もあるのですが、大体は「熱狂的な」や「筋金入りの」という意味で使われます。ファンである人の、核や中心まで知り尽くしたい!というようなイメージですね。
似た言葉には“ヲタクな”や“マニアックな”などがありますが、その言葉よりももっともっと深い意味として使われます。“没頭している”“ディープな”の方が近い意味ですね。
でも。この言葉の使い方にはちょっと注意が必要です。もちろん誉め言葉としてつかえますし、言われれば嬉しい方もいると思いますが、使う場所を間違えると“狂信的な”や、どうかすると“変態”と言うような方向にも聞こえてしまい“気持ち悪いと思われているのでは?”という懸念を与えてしまいます。
まとめ
「コア」「コアな」という意味について解説しました。英語のそのままの意味で使うこともあれば、そこから派生して外来語として使われるようになった意味もありました。
特に形容詞としての使い方は日本ならではの表現で、似たような言葉には“ディープ”“深い”“マニア”などがありますが、使われるイメージとしてはそれらの言葉よりも重い意味で使われることが多いと思われます。
それだけに、深すぎる情熱に対し“おかしいのでは?や”変わり者“と言ったような意味にも使われるので、他人に使う場合には注意が必要な言葉です。
もちろん、使い方を間違えなければ誉め言葉や良い意味にも使われます。外来語は意味を理解して、上手に使うことが必要ですね。