子供が成長して親離れすることで、ペットを飼う友人が周りに増えてきました。子供が自立するのは嬉しいけれど、親の役目がなくなることから寂しくなり、その寂しさを埋めるためにペットを飼うという訳です。
ペットとしてポピュラーなのは、犬や猫ですよね。私は人と同じ動物ではなく、大好きなたぬきをペットにしたいと考えています。そこで、たぬきはペットとして飼えるのかという疑問が。それについて調べてご紹介していきます。
たぬきとは
たぬきは、キャラクターとしても使われることが多く、フワフワの毛とくりっとした目がかわいくて人気の高い動物ですよね。ペットにしたいくらい愛らしいですが、たぬきは哺乳綱ネコ目イヌ科タヌキ属に属する動物で、完全なる野生動物です。
たぬきは、様々な動物が集まる動物園だけでなく、近年の森林伐採から人間が生活するような場所でも見られるようになってきました。たぬきには5種類の亜種がいますが、日本国内にいるのは、2種類で「エゾたぬき」と「ホンドたぬき」です。
絶滅が危惧されたことも
あまり知られていないかもしれませんが、たぬきは交通事故に遭う機会が多いこと、たぬきの毛皮は洋服などに使われることが多いことから、絶滅が危惧されていたことがあるのです。
森林伐採等の理由からたぬきの住む場所がなくなり、たぬきが都市で暮らすことも増えてきています。たぬきは雑食なので、人が出す生ごみをあさって生活することがあります。地域によっては厄介な存在になっているケースもあり、問題になっているのです。
たぬきはペットとして飼えるのか?
たぬきは愛らしいので、一度は飼ってみたくなるものですよね。たぬきは、大きさ的に50~70㎝くらいで、体重は4~9kgくらいなので、ペットとして室内で飼うのに最適なサイズです。犬や猫はペットとして一般的なので、ちょっと変わったペットとしてたぬきを飼いたくなりました。
でも、たぬきを飼っているお宅を見たことはないし、ペットショップにいるたぬきを見たこともありません。たぬきはペットとして飼うことはできないかもしれないと不安になりました。気になって調べたところ、たぬきはペットとして飼うことができないということが分かったのです。
野生のたぬきは例外を除いて飼うことができない
ご存じない方が多いかもしれませんが、野生のたぬきは「鳥獣保護法」が認められているため、野生のたぬきを捕獲してペットとして飼うことはできないのです。この「鳥獣保護法」とは、狩猟が認められている動物のことです。
野生のたぬきをペットとして飼うことはできませんが、捕獲したり、怪我をしたたぬきを保護した時は、一時的に飼うことができます。ただし、そのような場合も黙って飼うのではなく、自治体にて「生涯飼養許可」を申請します。
たぬきを飼う時に注意したいこととは?
「生涯飼養許可」を申請し、たぬきを飼育することになったら、次はたぬきを飼う準備をしましょう。でもその前に、たぬきを飼う時に注意したい点を確認しておきましょう。
たぬきは、野生動物ですから、家で飼ったとしても人に懐くことはありません。うかつにかまってしまうと怪我をすることがあるので、注意が必要です。
また、犬や猫のように部屋の中で自由に過ごさせるのは避けましょう。ゆったりとした犬のケージを用意し、その中で飼育することをお勧めします。
たぬきを飼う時に用意したいものとは?
では、実際にたぬきを飼う時に用意したいものをご紹介していきます。
・ケージ 犬用のゆったりしたサイズがお勧めです。
・餌 たぬきは雑食なので何でも食べますが手軽にあげられるドッグフードを用意しましょう。
・食器(ドッグフードと水用)
・ベッド
・トイレ
・リード・ハーネス(外出時に利用)
・キャリーケース(病院などの移動に利用)
たぬきが病気になったらどうしたらいい?
野生のたぬきであっても、病気になることはあります。たぬきを飼っていて病気になったらどうしたらいいでしょうか。一般的なペットであれば、町の動物病院で診てもらえますが、たぬきの場合は、診てもらえない場合があるので注意が必要です。
また、ペット保険に入っていない場合は、受診料は全額自己負担になるので、注意が必要です。たとえ、何らかの事情で保護したたぬきであっても病院で診察料を負担してくれることはないので、気をつけてくださいね。
まとめ
・たぬきは、ペットとして飼うことはできない。
・捕獲したり、怪我をしたたぬきを保護した時は、自治体にて「生涯飼養許可」を申請すれば、一時的に飼うことができる。