みなさん「雀百まで踊り忘れず」ということわざを知っていますか?読み方は「すずめひゃくまでおどりわすれず」。意味は、子供の時から長い間繰り返してきた癖は、歳を重ねてもなかなか直らない、という例えです。
すずめって外で見かけるとぴょんぴょんとコミカルに飛び跳ねていますよね。これを昔の人はすずめが踊っているようだ、と例え、すずめは産まれてから死ぬまでずっと踊り続けているみたいだという意味で「雀百まで踊り忘れず」と言ったようです。
このことわざで、すずめは昔から人々の暮らしに溶け込んでいた事がわかりますね。よく動きよく鳴くのでこういったことわざが出来上がったのでしょう。
雀百まで踊り忘れずはいい意味では使われない!?
この雀百まで踊り忘れずの「百まで」という言葉には「100歳まで=死ぬまで」という意味が込められています。昔の人はいまと違ってあまり長生きする事ができませんでした。
なのですずめは鳥にしては長生きすると思われていたようですね。ちなみにすずめの寿命は本当は約3年。とっても短いんですけどね。そしてこのことわざ、あまり良い意味で使われることはありません。
一言で訳してしまうと「悪い癖は一生直らない」という感じです。例えば誰にでもすぐに嘘をついてしまう癖や、物を借りたまま返し忘れる癖、先のことを考えずにお金を使ってしまう癖、すぐにイライラしてしまう癖、いつも遅刻してしまう癖、など人間には悪い癖を持った人はたくさんいます。
むしろ悪いところがない人なんていないのでしょうけど、そういった癖は一生直ることはないよという意味でこのことわざが使われます。
「雀百まで踊り忘れず」例文と類義語
例文としては
・彼は今でもギャンブルがやめられないようだ。雀百まで踊り忘れずとはこのことだろう。
・良い歳をしてあの人はまだ女の尻を追いかけ続けているらしいよ。雀百まで踊り忘れずというからね。
・雀百まで踊り忘れずというけど、いつになったらあの子は落ち着くんだろうね。
などと使われます。使い方としては簡単ですね。
そして似た意味のことわざには
・頭禿げても浮気はやまぬ=歳を取っても浮気心が収まらない
・噛む馬はしまいまで噛む=人を噛む癖のある馬は、死ぬまで噛む
・三つ子の魂百まで=幼い頃の性格は、年をとっても変わらない
・病は治るが癖は治らぬ=病気は治せても人の癖は直せない
などがあります。どれも人の悪い癖は一生治らないという意味ですね。
これは英語でも
・What is learned in the cradle is carried to the grave.
と使われます。
「雀百まで踊り忘れず」に心当たりがある人は…」
このことわざは先ほども説明したようにいい意味では使われない言葉です。しかし誰にでも当てはまるような核心をついたことわざなのではないかと思います。しかし本当に人の悪い癖って一生直せないものなのでしょうか。
あなた自身でもこの行動は良くないと思っているんだけどいつもついついやっちゃうな、なんて当てはまるところはありませんでしたか?その癖の度合いにもよりますが、中にはこういった癖が原因で仕事や友情関係に影響を与えてしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。
癖というのは習慣になってしまっているので簡単に直すことは難しいかもしれません。でもあなたもまわりから雀百まで踊り忘れずなんて言われないように直したいと思うところは直していかなければいけませんよね。
「雀百まで踊り忘れず」と言われない人生を送ろう
雀百まで踊り忘れずと言われないように悪い癖を直す方法としては、「癖が出たら何か自分に罰を与えるというルールを作る」というのがオススメです。
これは癖にもよるのですが例えばすぐに散財してしまう癖を直したいと思ったら、無駄遣いしてしまった次の日から1週間はおやつを食べるのを禁止にするとか、次の日に縄跳びを100回飛ぶとか、なんでも良いので自分に罰を与えましょう。
雀百まで踊り忘れずということわざは絶対に癖は直らないという意味ですが、気持ちさえあれば改善することはできると思うのです。なのでみなさんも人に「雀百まで踊り忘れず」と言われない生き方を目指してみてはいかがですか?