みなさんは犬に論語、兎に祭文ということわざを聞いた事がありますか?
ふたつともあまり馴染みのないことわざですが、意味はとても似ている言葉です。ここではその意味を理解し、使い方、ことわざから学ぶ「理解力」について毎日の生活を振り返ってみましょう。
「犬に論語」の意味と使い方。相手を悪くいう時に使うよ
犬に論語とは「いぬにろんご」と読みます。
犬はみなさんの知っている通りの犬のことです。論語とは簡単に言うとものの考え方が書かれた本のことです。中国の孔子の言行録と孔子の弟子の言葉で成り立っています。
犬に論語を読み聞かせても理解なんてできませんよね。なのでことわざの犬に論語とは、なんの効果もない、なんの結果も出ない、という意味になるのです。
例文
「赤ちゃんに英語を教えても犬に論語だと思うよ。」や「仕事で評価されたのはいいことだけど、その内容を私に説明されても犬に論語だよ。」などです。
似たようなことわざには「馬の耳に念仏」「豚に真珠」「猫に小判」などがあります。どれもあまりいい場面では使われないことわざで、相手を悪くいうときに使う事が多いでしょう。
これも使われたらショック!「兎に祭文」の意味と使い方
次に兎に祭文。兎に祭文の読み方は「うさぎにさいもん」です。
兎というのはみなさんがよく知るあの耳の長い兎です。そして祭文というのは、祭りの時に神の霊に告げる文のこと。または死者の霊に告げる文のことです。
なのでこちらも先ほどと同じように、兎に一生懸命祭文を唱えても何も理解してもらえない、無駄な労力、という意味になりますね。
せっかくいいものでも受け取る相手が理解できないというのは虚しいことですが、そういった場面に遭遇したことは誰にでも1度はあるのではないでしょうか。
例文
「いくら親身になっても彼には兎に祭文だから無駄だよ。」や「姉は両親から何度言われても兎に祭文で好き勝手にやっている。」などです。
こちらもいい意味で使われることはなく、使われたらショックを受けることわざですね。
理解しようと努力する事が大切!犬に論語、兎に祭文から学べる事
文字通り犬や兎に難しいことを言っても理解はできませんが、人間同士の会話で犬に論語、兎に祭文と言われてしまったらちょっと悔しいですよね。
人それぞれ得意分野がありますし、相手の会話をすぐに理解できる人とできない人がいるのは仕方のないことです。ではどうしたら相手の話を理解する事がうまくなるのでしょうか。
ビジネスの場ですとこの対処はとっても簡単。すぐにメモをとる、これだけです。記憶はメモにし、理解することに集中できればそれだけ会話をよく聞く事ができます。
そしてわからない事があったらすぐに質問して教えてもらいましょう。相手にはそれだけで誠意が伝わるはずです。
プライベートの会話の中でも難しいなと思う話になったらスマホでこっそりメモをとってもいいでしょう。
そして覚えたことを他の人に伝えるというのも理解力をアップさせるコツです。誰かに伝えることによって頭の中を整理する事ができるのです。試験やテストも勉強をした後に回答用紙に覚えたことをアウトプットしますよね。
どんな形であれ、覚えたことを外に出すというのはとても大事なこと。覚えたこと、学んだことを他の人に共有すると相手にも自分にもメリットがたくさんありますよね。
理解力の高い人は人に何かを伝えるのもうまい人が多いです。相手が一生懸命に何かを伝えようとしても、理解しようと努力しなければそれは本当に犬に論語、兎に祭文、という事。
みなさんもこのことわざを知って、自分の普段の生活を振り返ってみてはどうでしょうか?