先日、美男美女の超有名人カップルのお子さんがモデルデビューしました。私はその画像を見てびっくり!お父さんと顔が瓜二つの娘さんだったからです。遺伝子の力ってすごいな、と思いました。
でも、世の中には全く似ていない親子もいます。兄弟同士でも、そっくりな場合と似ていない場合がありますよね。兄弟は同じ両親から産まれてくるのに不思議な感じもします。
この遺伝子の不思議はどこから来るのでしょうか?今回は顔に関する遺伝についていろいろとご紹介します。ひょっとしたら、長年の疑問が氷解するかもしれませんよ。
遺伝の簡単なしくみ
“遺伝子”は人間の体を作る際の設計図のようなもの。そこにはものすごい数の情報が詰まっています。その遺伝子が集まったものを“染色体”と言います。
子供は両親から、その染色体を一つずつ受け継ぎます。その中に両親とも同じものがあった場合、文句なく子供には出ることになりますが、違った場合にはどちらかの形質が出てきます。
人間は自分の形質を決める遺伝子を23組もっており、その組み合わせ数は1500万通り以上になりますので、兄弟でも違った顔や体形になるのはそのためです。
また両親は、その両親である祖父母から、祖父母は曽祖父母から受け継いでいるわけですから“祖父母に似ている”“おじさんおばさんに似ている”ということがあるのはそのためです。
顕性(優性)遺伝って?
顔が決まるのに、両親から受け継いだ染色体の“どちらか一つ”が出てくるとお話ししました。その場合、引き継がれやすい・形質が出やすい遺伝があり、それを“優性遺伝”と習った覚えがありませんか?
今は“優性”という言葉が良い悪いの“良い方”だと、誤った捉え方をされるのを避けるために“顕性(けんせい)遺伝”と言われるようになりました。
どちらにしろ、子供の形質が決まるときに外に顕れやすい(出やすい)遺伝要素ということです。
ちなみに反対の方は、以前は“劣性遺伝”と言われ、今は“潜性(せんせい)遺伝”と呼んでいます。優劣ではなく“顕れる”か“潜む”かという言い方になったのですね。
顔の中で顕性遺伝はどこ?
それでは、引き継がれやすい遺伝子にはどんなものがあるのでしょうか?代表的なものをご紹介します。
〇鼻の高さと形
鼻は“高い”方が顕性遺伝です。形も丸い方は潜性なので、スッとした鼻が顕性です。
〇一重と二重
これは“二重”が顕性です。いつか日本人も二重の方が圧倒的になるのかもしれませんね。
〇まつげの長さ
良い情報かな?“長い”方が顕性です。昔の日本人よりお目目ぱっちりで、まつげが長い人が多いのはこのせいなんですね。
〇目と髪色
目の色も髪の色も“黒”が顕性。青い目の外国人と結婚しても、難しいようです。
〇くせ毛
これは“くせ毛”が顕性です。ちなみにうちの子はくせ毛-2、真っすぐ-1です。真っすぐが女の子で良かった。
〇ハゲ
これはハゲる遺伝子があるわけではないのですが、気にしている方が多いと思うので入れておきます。ハゲそのものの遺伝子ではなく“ハゲるもとになりやすい物質を持った頭皮“が顕性遺伝です。ですので、予防がある程度可能。また、母から受け継ぐこともあります。
まとめ
顔の遺伝についてご紹介しました。
〇似ていない親子や兄弟がいるのは、両親から一つずつ受け継ぐ染色体の組み合わせが1500万通り以上もあるから。祖父や曽祖父、叔父叔母に似ていることがあるのもそのせい。
〇顔のパーツを決める遺伝子には、顕れやすい“顕性遺伝(優性遺伝)”と反対の潜性遺伝(劣性遺伝)がある。
以上がお分かりいただけたと思います。
遺伝がどうあれ、我が子は一番かわいいもの。自分のコンプレックスが遺伝してしまっても、そこがまた愛しいものですよね。そんな気持ちこそ受け継いでいってほしいと思います。