「健康な状態で長生きをしたい」
「死ぬときは安らかにぽっくりいきたい。」
ほとんどの人がそう願っているにもかかわらず、一方で “寝たきり老人” という言葉があります。あまり良い言葉ではないですが、最近はよく耳にする言葉になって来ました。
私は健康運動指導士という資格を持っていて、以前はスポーツインストラクターもしていました。介護とは違いますが、まさに寝たきりにならないために、高齢者の運動指導を行ってきた経験があります。
“寝たきり老人” になったらその後どうなって、どのくらい生き続けられるのか。または寝たきりの状態で生き続けるとはどういうことなのかを知って頂き、健康寿命を延ばすことがどれほど人生を豊かにしていくかを知っていただければ幸いです。
寝たきりになってから10年生きる
ずばり、寝たきり老人の余命は約10年です。
寝たきりになってから10年も生きるわけです。
私はまだ健康そのものなので、当たり前ですが睡眠時間以外で寝ていることはほとんどありません。それが24時間寝ているだけになると考えると、正直どういう精神状態になってしまうのか想像も出来ません。
それに、寝たきりなのですから、人の手を借りて生きなくてはなりません。私の知り合いの介護福祉士さんは家族が介護をするのはやめた方が良いと言っていました。大好きだった人が変わっていく姿は耐えられるものではないのだそうです。
きっとそういう家族を見てきたのでしょうね。寝たきりは自分にとっても家族にとっても耐え難いものであるということです。
平均寿命
ちなみに平均寿命って皆さん正しく理解していますか?
現在平均寿命は男性で81.09歳、女性で87.26歳、日本は世界でもトップクラスの長寿国です。でもこれは、60歳の男性が「おっ!あと21年生きられる!」というものではありません。
平均寿命とはその年に生まれた人が何年生きられるかを示すものです。
よって、「私、平均するとあとどのくらい生きるのだろうか」と調べたい方は平均余命ですので、お間違いなく!
健康寿命こそ本当の寿命!
あまりネガティブな捉え方をしないで欲しいのですが、寝たきりの人は生きている価値がないとかそういうことではないですよ。最初に書きましたが、「健康で長生きしたい」と思っている人は多いはず。それでも人は年齢を重ねていくうえで様々な身体の機能や筋肉は衰えます。
誰の力を借りるでもなく生きられた時間が健康寿命なのですから、健康寿命を延ばす努力は積極的にすべきです。
それが自分と家族の幸せになるのですから。
よく考え、よく動けば健康寿命は延びる
では具体的に、健康寿命を延ばすために何をしたら良いのかを説明していきます。
今回は今日からできる簡単なものをご紹介します。
よく考える
しっかりと日々の生活で考えるようにします。
「何を食べたいか」
「どこに行きたいか」
「誰に会いたいか」など
それによりドキドキ、ワクワクするようなことをやっていくと、前頭葉が刺激されます。
前頭葉は脳の司令塔と言われている場所なので、脳全体の活性化になるわけです。
考えると言っても、悩むようなことを考えるのは逆効果なので、是非ドキドキワクワクするような楽しいことを考えてみて下さい。
良く動く
スポーツをしたり、家事をしたり、実際何でも動くということであれば効果的です。
何も思いつかない方は歩きましょう。歩くならば、ニコニコペースで十分です。
この言葉本当にあるんですよ!ふざけているわけではありません。
このニコニコペースとは息が切れず、誰かと会話をしながら歩けるペースの事を言います。
心拍数100の時速5.0キロとか言われても訳がわからないと思いますが、このニコニコペースはわかりやすいのではないでしょうか。実際、指導する側も伝えやすいのです。
誰かと話しながらでも歩けるペース。それを20~30分程度行いましょう!
動くと言ってもその程度で良いと思ったらやれそうな気がしませんか?
まとめ
寝たきり老人になるとどうなるのか知ったうえで、健康寿命の大切さをわかって頂けたでしょうか。
出来る限り健康で、寝たきり老人だなんて言われないようにしたいですよね。
では、まとめます。
- 寝たきり老人の余命は約10年
- 健康で長生きを望むなら健康寿命を延ばす努力をしよう
- 健康寿命を延ばすにはドキドキワクワクすることを考え、ニコニコペースで歩こう
長生きしたい方もそうでない方も、結果どれだけ生きるかわかりませんよ?
生きている間は自分の足で歩きたいはずです。是非、健康への意識を強めてみて下さい。