皆さんは再雇用の制度についてどれだけ知っているでしょうか。
定年退職後本人が希望をすれば再雇用することが義務づけられてから、60歳を超えても働き続ける人が増えました。
再雇用者は、「正直必要ない」と思っている人もいます。
もちろんそれには理由があるのですが、面と向かってどこがダメなのかを言うわけにもいきませんし、こちらから聞くわけにもいかないですよね…。
なので今回は、再雇用者がいらないと思われるのはなぜなのか、どうすれば戦力となれるのかを紹介していきます。
再雇用の義務づけ
2013年の改正高齢者雇用安定法(高年法)の施工で希望者全員の65歳までの雇用確保が義務づけられました。
これをきっかけに、定年を65歳に延長したり、70歳までの雇用を実施した企業もあります。
しかしこのような企業は例外にすぎず、ほとんどの企業では1年更新の契約社員、つまり非正規で雇用している形になっています。
ですが、この雇用義務化をまず企業がよく思っていないというのが現状です。
法制定前に実施したアンケート調査によると『再雇用者の選別基準を設けるべき』という企業が約96%も占めているという結果が出ています(日本生産性本部2013年1月調査)。
これを、60歳で職を失うと公的年金が支給開始される年齢までの空白期間が生じるとの理由で政府が実施を押し切ったという状況です。
再雇用者が必要とされないわけ
今は、大きい企業は特にとても優秀な人材が入ってきます。
TOEIC600以上、難関大学卒業、海外留学経験あり、などの英語が堪能で秀才であり、吸収も早い若手が多く入社してきます。
それに対して、再雇用者は今までいた職場で必要なスキル以外のスキルを持ち合わせていない場合が多いです。
中にはパソコンさえうまく使いこなせない人もいます。
その割に、教えたことをなかなか吸収せずに手間がかかる人がいたりするのです。
どちらを必要とし、どちらに頼ろうとするかは言うまでもなくわかりますよね。
どうしても、年上部下のスキルアップの手伝いにまで手を回せないのが現実です。
人柄の問題
先ほど話したように、スキルの面でどうしても頼りないのが本音です。
ですが、「じゃあスキルがあったら必要とされるのか?」と言われれば答はNOです。
どんな職場でも、人との関わりは必ずありますよね。
「この人とは仕事がしたくない」と思われるような人が素晴らしいスキルを持ち合わせていたとしても、頼りたいとは思いませんよね?
年上だから、元々上司だったからとなにかと指図していると迷惑に思われます。
上司に対しての態度、礼儀はしっかりとしましょう。
どうすれば必要とされるか
周りに必要としてもらうために大切なことを一言でいうなら、なにを求められているのかを考えるということです。
誰も皆さんの過去の経験からの価値観を求めていなければ、誰も方針に口出しされることを求めていません。
迷惑をかけない、これが1番に求められます。
自分の仕事に手いっぱいな上司、同僚にこれ以上の負荷をかけないために不足している知識やスキルを補うことが第一です。
それから、今まで管理職をしていた方も新しい職場で求められるのは、過去の実績ではなく現場の一スタッフとしての“現場力”です。
アポを取ったり、資料を作成したり、管理職だとやってこなかったような仕事をすることになりますから、それにしっかり対応できるようにしましょう。
それから、皆さんがもし人に何かを教えるとしたら、学ぶ意欲を感じる人となにもやる気を感じない人、どちらに教えたいですか?
前者ですよね?
皆さんも教えてもらう時、わからないことがあればその場で正直に質問したり、家でもパソコンを使って練習してみたり、学ぶ意欲があることを伝えるのも一つです。
まとめ
難しいと感じる部分もあったかもしれませんが、簡単にまとめると…
- 65歳までの雇用確保が義務づけられている
- スキルがない人が多い
- 態度が悪いのは論外
- 最低限のスキルと学ぶ意欲
これが、みなさんが必要とされるために最低限必要なことです!
初めから全てを意識するのは難しいと思いますが、少しずつできることを増やして周りの人といい関係を築いていってみてください。
普段の行動を改めたり、新しいことを学ぶのには結構根気がいるし大変ですが、継続していくことが何より重要!だと私は思います。
少しずつ変わっていって、気がついた頃には、きっと仕事も職場の人間関係も楽しくなるのではないかと思います!