学生時代からの友達が土地を買い、念願のマイホームを建てました。新居に呼ばれて遊びに行くと、庭に電柱が立っているではありませんか!私よりも先に子供が「お庭に電柱が立ってる~!」と大きな声を上げたのです。
友達は、電力会社からライフラインとして必要だからと言われ、庭に電柱を立てることに了承したそうです。私は驚きを隠せませんでしたが、友達いわく電柱を敷地に立てると、良い事があるというのですがそれは一体?
電柱とは
街中を歩いていると必ず立っているのが電柱ですよね。日本では当たり前の風景になり過ぎていて、気にならないという方も多いかもしれません。電柱は、一定の間隔を保ちながら立っていて、その間に通る電線をつないでいるのは分かります。でも、本来の役割はどういうものなのでしょうか。
電柱とは
電柱と呼ばれている柱は、正式名称を「電力柱」といいます。電柱は、電力柱を略したものだったんですね。電柱には電気を送る電線があり、この電線を通して電力会社が一般家庭や工場などに電気を送るために道路に設置されているものです。
日本の電力会社は、北海道(北海道電力)、東京(東京電力)、関西(関西電力)、中部(東京電力)にありますが、電柱を管理している電力会社の各地方によって様々な呼び方をしているのだそう。例えば、東京電力の場合、東電柱といった呼び方をしているのです。
電柱と似ている見た目で違う名称の「電信柱」もありますが、見た目は一緒なので区別するのは難しいものです。せっかくですから、電信柱についてもご紹介していきます。
電信柱とは
電信柱には、電気信号を送るための通信回線が取り付けられており、NTTなどの通信会社が電話回線や光ケーブルを一般家庭に届ける役割を担っています。こちらの名称は、電信柱のまま変わりません。
電柱と電信柱の役割は違いますが、一見すると全く見分けがつきません。一般的には、電柱でも電信柱でも管理している会社名などを表すプレートのようなものがついていますが、ついていない場合や、識別できない場合があり区別するのは難しそうです。
また、狭いスペースの問題から、電柱と電信柱が共有で使われている場合があります。
家に電柱があるともらえる電柱敷地料とは
電柱について改めて理解したところで、家に電柱があるメリットについてご紹介していきます。友達に聞いたところ、自分の土地に電柱が立っているとお金がもらえるそうなのです。
それは電柱敷地料というもので、電力会社が敷地内に電柱を設置する場合に支払われる敷地借用料なのです。電柱敷地料は、原則として3年に一度、電力会社から指定された金融機関口座に振込まれます。
その料金は、場所に設置される場所によって単価が異なりますが、全国の電力会社一律の料金となっています。その料金は、宅地の場合だと1本あたり1,500円になります。家に電柱が1本立っていた場合、3年に一度もらえる電柱敷地料は以下のようになります。
1,500円×1本×3年=4,500円
ちなみに、電柱と共に支線があれば、同じ金額がもらえます。
この電柱敷地料ですが、土地の売買が行われた場合、どうなるでしょうか。土地の所有者が変わった場合は申請をしなければなりません。
その土地所有した後、しばらく経ってから電柱敷地料を電力会社に請求した場合でも、その間の電柱敷地料がまったくもらえない訳ではありません。
電柱敷地料は、3年まで遡って敷地利用料がもらえるので、忘れていたらすぐに請求するようにしましょう。
家に電柱があることのデメリットとは
家に電柱があれば、電柱敷地料がもらえるメリットがあることが分かりました。でも、家に電柱があるということはメリットばかりではありません。次は、家に電柱があることのデメリットについてご紹介していきます。
①電柱敷地料は決して高い金額ではない
上記でご紹介した通り、電柱敷地料は決して高い金額ではありません。また、一生に何度も土地を持てる訳でもありません。自分が所有する敷地内に電柱があることを妥協できるかどうか次第なのです。
②景観が損なわれる
私が友達の家を訪ねて庭に電柱があるのを見た時は、正直ものすごく違和感を感じました。自分の敷地内に電柱があるということは、自分ではどうしようもない理由で景観が損なわれることになるのです。
③鳥のフンが気になる
電柱には鳥がとまりやすいことはご存じだと思います。鳥がとまるということは、鳥のフンが気になることが予想されます。
④電柱の管理で家の敷地内に人が入ることがある
家に電柱があると電柱の管理で人が入ることがあります。自分の用事でもなく家の敷地に人が入るのは抵抗がありますし、その作業の為に家にいることを強いられるかもしれません。
まとめ
・電柱敷地料は、電力会社が敷地内に電柱を設置する場合に支払われる敷地借用料のこと
・原則として3年に一度、電力会社から指定された金融機関口座に振込まれる
・土地の所有者が変わった場合は申請が必要で、電柱敷地料は3年まで遡ってもらえる¥