誰もに起こりうる「中年の危機」。ほとんどの人が通る道と言っても過言ではありません。ただ、症状には当然重さがありますし、表への出し方も人それぞれです。
ほとんどの方はやり過ごすことが出来、次のステップへ進めるのですが、職を失ったり、離婚することになったりと、それが出来ないケースもあります。特に離婚については、夫婦二人以外にも子供たちや親などの人生にも甚大な影響を与えてしまいます。
今回は「中年の危機」による離婚についてお話します。その原因や回避方法について考えたいと思います。
中年の危機から直接的に離婚になる場合
「中年の危機」は、今までの自分に、これで良かったのか?と悩み、今ならまだ取り戻せるのでは?と葛藤します。
男性なら、家族のために必死に働いてきたのに、家庭に居場所がなくなっている?とふと気づく。本当にこの妻で良かったのか?まだ新しい人生が送れるのではないか?と考えてしまう。独身の時のように束縛なく行動したいと思う。
女性なら、わが身を犠牲にして育ててきた子供が独立し必要とされなくなる。かといって、会社人間だった夫とも今さら仲良くできるのか自信がない。やり直せる最後のチャンスではないか?と考える。
こんな状況から急に離婚を切り出す場合があり、切り出した時点では、意思が固く引き返せないことが多いようです。
中年の危機で無駄遣いをして離婚になる場合
これは、男性が原因になることの方が多いのですが「中年の危機」に陥り、走った症状が離婚の原因になる場合です。
風俗通いや浮気が代表的な原因ですが、他にも理解できないことにお金をつぎ込むケースなどがあります。衰えを隠すための整形、高価な買い物、一人旅などがこれに当たります。
また何かに突然打ち込みすぎ、全く家庭を顧みなくなるケースや急に退職してきてしまうようなこともあります。
いずれも原因は、事前相談が全く無いこと。そこから信頼関係が失われることから離婚に至ります。
中年の危機からの離婚は回避できるのか?
普通の場合の離婚と違い、「中年の危機」を直接の原因とする離婚は回避するのが難しいと言われています。
なぜなら本人は葛藤の上で下した決断で、すでにダムなら決壊した状態と言ってもいいからです。また、まだ間に合うかも!という興奮状態のために、どんな言葉にも耳を貸さないことが多いということもあります。
但し、この場合は計画性のある行動ではないため、嵐が過ぎ去ったときには後悔する場合が多いようです。
同じ様に間接的な原因による離婚の場合も、パートナーに“愛想をつかされた”状態ですから、回避は難しいと考えた方が良さそうですね。
中年の危機で離婚にならないためには?
結果として「中年の危機」が原因の離婚は、どちらの場合も回避するのは難しいということになります。ですから対策は“離婚に至る前に気が付くこと”しかありません。
これには「中年の危機」についての知識を持つことがまず第一歩です。誰にでも起きるのだから自分たち夫婦にだって起きると認識し、ひょっとして?と気づけるかどうかが大きいポイントです。
次に大事なのは、パートナーとコミュニケーションを保っておくことです。家族の間の連絡だけでなく、相談できる関係性が無いと、気づくのが遅れてしまいます。
気づいたら話し合い、悩みがあるなら共有し励ましあえれば理想的ですが、そこまでいかなくてもお互いを注意して見ることは出来ます。とにかく大事なのは“気づきと共有”です。
まとめ
「中年の危機」による離婚の原因や回避についてお話ししました。
原因は色々あっても、回避のために大事なのはコミュニケーションです。普段から小さなことでも会話するよう意識をしましょう。
知識をもって相手の変化に気づき、悩みを共有することは、必ず今後役立つはずです。