たった一度のつぶやきで、人生設計が狂ってしまうなんてことがあり得るのです。インターネット、SNSは友人や知人だけで繋がっているものではありません。
その繋がりは世界中の人々から監視可能な状態にあるのです。私がSNSをやっていてまったく知らない人物からの「友達申請」がくるたびに個人情報がどこまでもれているのかと、毎回胸騒ぎがするものです。
また「知り合いかも」という連絡で、知り合いらしい人と自分のに個人情報をご丁寧に調べ上げて比較していると思うと、こわいものがあります。
デジタルタトゥー被害では学校を辞めさせられることも
デジタルタトゥーとは、一度投稿・公開したものは消すことができない、という事実から生まれた造語・俗語です。
近年は、ブログやSNSの発展により、誰でも気軽に世界へ発信することができるようになりました。それに伴い、度を越えたイタズラや、特定の個人や企業を中傷する書き込みや倫理的に許せないような書き込みも数多く見かけるようになりました。
SNSが炎上した結果、個人情報が特定され、学校や会社に迷惑をかけてしまうとこんなことが起こりえます。
・毎日クレームやイタズラ電話がくる
・事実かどうかに関係なく、「○○は犯罪者」などの文書が大量に届く
・ガラスを割られる、落書きをされる
・炎上のきっかけとなった投稿のスクリーンショットをメールでばらまかれる。
このような状況になれば、元の生活は遅れないでしょう。
なぜこんなことになるの?
世の中はどんどん便利になってきましたね。私の青春時代には携帯電話はもちろんありません。一旦外に出れば友人との連絡手段は公衆電話?
しかし相手が固定電話にでられる場所にいなければまったく意味がありません。便利なものとしてJRや私鉄の駅の構内には、たいてい伝言板という黒板があり、待ち合わせの人に、ひょっとして読んでくれるかもしれないと淡い期待を胸に伝言をチョークで書き留めておくことができました。
心細いアイテムですが、よく使わせてもらいけっこう連絡がとれたものです。
そんな時代から今や「誰もが簡単に利用できる」ものとしてインターネットが出現しました。しかし、よくよく考えてみるとかなりのリスクがあることに気づきます。
1死ぬまで消えない、死んでも消えない
デジタルタトゥーと言うように一度ネット上にUPしたものは消えません。非表示にし
たり、削除することはできても時すでに遅しです。共有範囲を友達だけであっても、拡散されます。あなたの意思とは無関係に拡散され続けます。
2画像や写真には位置情報が含まれている
自分の自宅や、近所の写真をアップすれば、写真が撮影された場所の情報がふくまれているので、たちどころにあなたの自宅は特定されます。
3インターネットに騙されるな
インターネットには詐欺まがいの情報やインチキビジネスが存在します。情報やお金ほ
しさに嘘やニセの情報を掴まされたり、個人情報ばかりかお金を奪われてしまうことも
4メンタルの弱い人はインターネットには臆病になれ
ネットで投稿したり、写真をのせたりと自分の考えや生活を発信すれば、意見が違う人
がいるのは当たり前ですから、反対意見を超えて誹謗中傷などをしてくる場合があります。寛容のなくなったご時世ですから、その批判などに対していちいち落ち込んだり、怒ったりする人は、どうぞネット社会から退場してください。ネットに積極的に関与しなくても十分楽しく生きていけます。
不寛容な社会が生んだ悲劇とも言える
今日の日本社会は、他人の以前にはまったくささいな過ちや欠点(容姿について)を許さない息苦しい世の中になってしまったというのは事実だと思います。
ひとたび誰かが批判的な発言をすると、たちまちエスカレートしてしまう世論があります。その無分別なエネルギーにどうにもできないで委縮してしまう私たち。
そんな背景が、このデジタルタトゥーを生んでいるとも言えます。
まとめ
- デジタルタトゥーの被害は見過ごすことのできないものになっている。学校を辞めざるを得ない、就職に影響がでることにもなる。
- 誰でも簡単にネットを通じて意見を述べたり、写真がアップできるが一度アップしたものは死んでも消えないことになる
- ネットに積極的に関与しない生活や、ネット社会から退場することも選択肢の一つ
- 不寛容な時代背景も要因のひとつ